防災リュックに衣類は必要なのか、何を優先して入れるべきかを調べました。
もしもの時に備えて防災リュックを用意したけど、「衣類が入らない!」とお悩みですか?
必要な物は入れておきたいけど、リュックに入れられるものには限りがありますよね。
そこで最低限入れておくべき衣類や、どうしても入らない場合の工夫も合わせて調べました。
防災リュックに入れるべき衣類となぜ重要なのか、さらに詳しく解説します。
防災リュックに下着を用意しようとしているあなた、使い捨てのものがあると便利ですよ。
使い捨てなので、災害時には衛生的で節水にもなりますね。
旅行や入院時にも役に立ちますよ♪
目次
防災リュックに衣類が入らないときの工夫を解説!
数日なら着替えなくても大丈夫かな
着替えより水や食料を入れたい
災害時、衣類は実はとても重要なアイテムです。
普段の生活に慣れていると、こんな考えが浮かびますよね。
それでも、最低限下着とタオルを1セットは入れておきましょう。
圧縮袋を利用すると、かなりコンパクトになりますのでリュックの隙間にも入りやすくなります。
それでもどうしても入らない場合には、分けて別の場所に備えるなども検討しましょう。
なぜ防災リュックに衣類が必須なのか
低体温症を防いで命を守るために、乾いた衣類が重要です。
2011年3月に発生した東日本大震災では、津波による大きな被害を受けました。
津波で自宅を失いながらも避難所に逃げて来られた人の中には、低体温症で亡くなる方が沢山いたそうです。
そのことから、冬季に災害が起きた時の被害想定の中には、「低体温症による死亡リスク」が盛り込まれることになりました。
たとえ上着やコートを持っていたとしても、季節や状況によっては着替えの有無は命に関わってきます。
津波や河川の増水だけでなく、雨雪でも衣類は濡れてしまいますよね。
災害時は普段に比べて服が濡れてしまう可能性が高くなるのです。
衣類が濡れた状態のままだと、4〜5倍早く体が冷えていくため危険です。
災害時でなくても、冬に雨で服の裾が濡れて冷たくてたまらない経験をしたことはありませんか?
私はそんな時、真っ先に自宅に帰って着替えて暖房にあたりましたが、災害時に暖房設備が使えるとは限りません。
「乾いた着替え」を用意しておくことが重要です。
防災リュックにどうしても入らない場合は、下着とタオルだけでも備えておくことをおすすめします。
洋服は濡れてしまっても乾くまでの間に防寒用のシートやタオルで代用できますが、下着は代用が難しいからです。
また、保温だけでなく衛生面、精神面でも衣類は重要です。
避難所の多くは体育館のようなホールで、仕切りのない状況で数日を過ごすことになります。
感染症の蔓延しやすい環境ともいえるため、できるだけ衛生的にすることも体調管理のひとつです。
衛生面は気持ちの面にも影響します。
もともと気が滅入りがちな状況ですから、できるだけストレスにならないようにしておきたいですね。
防災リュックに入らない時の工夫
衣類を備えておく時は、密閉できる圧縮袋を使うことがおすすめです。
密閉することで雨雪によって濡れることを防げますし、圧縮することでリュックにコンパクトに収納できます。
どうしても衣類までは入らない時は、下着とタオル(体を拭くため)を1セットだけでも入れておきましょう。
下着とタオルだけであれば、圧縮袋でかなり薄くなります。
他の物品でいっぱいの防災リュックでも、隙間に入れることができると思います。
もう少しリュックに余裕があれば、個包装された使い捨ての下着なども入れておくと、避難が長期化した時も安心です。
また、衣類については防災リュックにこだわらず、後から取り出せる場所に備えておくのもベターです。
例えば車や屋外(ベランダや物置)などに入れておくと、避難先に移動した後、取りに戻れる可能性があります。
私は車に衣類を常備していますが、特に子どもは外出先でも汚したりするので、普段使いとしても便利です。
屋外に置いておく場合には、盗難や雨雪の対策が必要です。
鍵のついた物置がある場合には問題ありませんが、ベランダなどに設置する場合には鍵のかかる容器などに入れておくといいでしょう。
防災リュックや備蓄の保管場所については、こちらで詳しく解説しています。
いくつか方法をご紹介しましたが、生活環境によって取り入れやすいものは違ってくると思います。
ご自身に合った方法で備えておきましょう。
災害時の服装を冬夏それぞれ解説!
冬に災害が起きた時は、長袖の上下だけでなく厚手の靴下や手袋、帽子、コートなど保温を意識した服装がおすすめです。
夏に災害が起きた時も、ケガを防ぐために長袖の上下が望ましいと言われます。
ただし通気性の良い素材にするといいでしょう。
季節ごとに防災リュックの中身を見直すことが大事です。
お子さんがいる場合には、サイズが合わなくなっていないかも一緒にチェックしておきましょう。
【冬に用意したい衣類】
冬は防寒を意識した服装にしましょう。
・下着、肌着
・インナーやレギンス (ヒートテックなどの保温性に優れたもの)
・長袖の上下 (ジャージや撥水加工のあるものだと、濡れても乾きやすく動きやすい)
・厚手の靴下、ルームシューズ (体育館の冷たい床を歩くことになります。足元を冷やさないようにしましょう)
・マフラーや手袋、ニット帽
ダウンジャケットなどのアウターは普段使いのもので大丈夫です。
普段から寝室に置いておくなど、すぐに手に届く場所に保管しておけるといいですね。
重ね着は「レイヤリング」とも呼ばれ、防寒に効果的な服装なんだそうです。
吸汗速乾に優れたインナー→保温性のあるウェア→アウターの順に着るのがおすすめです。
また、できるだけ肌の露出を減らすこともポイントです。
手袋や靴下を服の袖の上から覆うように着けると体温が逃げにくくなります。
衣類の他にも、防寒具としてホッカイロや防寒シートがあると安心です。
防寒シートは体に巻きつけたり、床に敷くことでも断熱効果があり便利です。
持ち運びは難しいですが、灯油ストーブを自宅に置いておくと、電気が止まった時でも暖を取れます。
できれば普段から使って灯油を常備してあると災害時にも使いやすくなります。
同様にカセットコンロがあれば、温かい飲み物や食事もとることができますね。
【夏に用意したい衣類】
夏の服装は、ケガの予防と熱中症対策を意識しましょう。
・下着、肌着
・長袖の上下 (吸汗速乾性の高い素材がベター)
・帽子 (通気性の良いもの)
災害時は瓦礫やガラスの破片などが落ちていることも多く、普段に比べてケガのリスクが高まるだけでなく虫の発生しやすい時期でもあります。
ケガをしたり虫に刺されたとしても、医薬品が不足していれば対処できない場合もあるのです。
長袖長ズボンで肌の露出を減らすことで、少しでもケガのリスクを抑えましょう。
その上で、熱中症を予防するために暑さを和らげる工夫が必要です。
通気性の良い素材を選び、直射日光を避けるために帽子も用意しておきましょう。
熱中症を予防するグッズとしては、日傘や冷感タオル、冷却パック、うちわや扇子なども便利です。
冷感タオルは水に濡らすと冷たくなり、首などに巻いて使うタオルです。
冷却パックは捻るなどをすると冷たくなるものです。
荷物に余裕があれば検討してみましょう。
衣類を用意する上でのポイント
衣類を用意するときのポイントは、記名しておくこと、圧縮袋に入れておくことなどがあります。
共通して押さえておくポイント、女性や子供がいる家庭でのポイントをリストアップしました。
- どの衣類にも記名しておくと取り違えや盗難トラブルの防止になります。
- 圧縮袋でコンパクトにすることで、防災リュックに入れやすくなるだけでなく、水に濡れることも防げます。
- 色の濃い服装、下着を選ぶと汚れが目立ちにくくなります。
- 小さいサイズの服で体を締めつけてしまうと血行が悪くなるため、ゆったりサイズのものを選びましょう。
女性や赤ちゃんがいるご家庭では、下記も気を付けて用意しましょう。
- 下着は防犯の観点から、カップ付インナーなどの下着だと分かりづらいものが良い
- 同じく防犯の観点から、服装もパッと見で女性だと分かりづらいような地味な服装がおすすめです。
- おりものシートやナプキンがあると、下着の汚れも防げます。
- 赤ちゃんがいる場合には、普段の着替えの量から3日分を検討しましょう。
- よだれで服が汚れやすい場合には、よだれかけを多めに入れると服の量が減らせます。
季節が変わるたびに、これらをチェックしながら入れ替えるのは大変ではありませんか?
私はズボラなので、後回しにした結果忘れる未来が想像できます。
そこで、なんとか続けられる方法はないものか調べたところ、こんなアイデアが見つかりました。
“各季節ごとのパックを作っておく”
どの季節でも共通の下着は別にして、他の衣類を「冬用」「夏用」に分けて作っておきます。
季節の変わり目になったら、パックごと入れ替えるだけです。
忙しいあなたもご検討くださいね。
ちなみにどれくらいの量を用意しておくのがいいか、こちらの記事でも詳しく解説しています。
災害時に本当に必要だったものランキングは?
災害を経験された方が、なくて1番困ったものは水だったようです。
避難所と自宅避難で本当に必要だったものは変わってくるようなので、それぞれについてランキングを作りました。
1位 水
2位 食料品
3位 懐中電灯、ランタンなどの照明
4位 防寒具・医薬品
5位 簡易トイレ
6位 現金
<水>
1番多く見られた意見は、水でした。
飲料水・調理用だけでなく、お皿や汚れた衣類を洗ったりするための生活用水も必要です。
1人が1日に必要な水の量は3Lといわれていますが、防災リュックに入れられる量は限られています。
持ち運びできる量の水をリュックに入れて、後は自宅に備蓄として置いておくといいでしょう。
<食料品>
次に多かったのは食料品です。
災害時に物資が届くのは、発生から3日後以降と言われています。
その間をしのげる量の食料があると安心です。
<懐中電灯やランタンなどの照明>
懐中電灯やランタンなどの照明も多く見られました。
普段、電気を使う私達は忘れがちですが、暗くなって周りが見えないと何一つ行動がままならなくなります。
トイレに行くのも、食事の用意も、子どものオムツをかえるのも困難です。
<防寒具や常備薬や救急セットなどの医薬品>
避難所の多くは体育館のような場所であり、暖房設備も十分ではないことが想定されます。
冷たい床の上で数日を過ごさなければなりません。
冬はもちろん、春秋も気温の低い日がありますので防寒具は用意しておきたいですね。
普段から薬を飲んでいる方は特に、予備薬とおくすり手帳のコピーも入れておきましょう。
<簡易トイレ>
簡易トイレも必要になります。
避難所にそもそもトイレが設置されていない可能性がありますし、設置されたとしてもたくさんは難しいと思われます。
トイレのために順番を待つことになるかもしれません。
簡易トイレがあれば長い時間待たなくても用を足せますし、お子さんがいる場合でも安心です。
また、簡易トイレと一緒に全身を覆い隠せるポンチョや長いスカートを一緒に用意しておくと、周囲に見えないように用を足したり、着替えることができて便利です。
<現金>
現金も災害時には必要となりますよ。
ライフラインが止まった状態だと、キャッスレス決済やクレジットカードは使えなくなります。
最低限の現金、特に小銭を持っておくと公衆電話などでも使えます。
1位 水
2位 食料品
3位 ラジオ
4位 常備薬や防寒具
<水>
自宅避難時も、1番多く見られた意見は水でした。
飲料水に加え、食器を洗ったりトイレを流すにも水は必要です。
自宅避難の場合には持ち出す必要はありませんので、何ヶ所かに分けて多めに備蓄しておくことをおすすめします。
<食料品>
次に多かったのは食料品でした。
備蓄の他に、普段から日持ちする食材を切らさないようにしておくといいでしょう。
ローリングストックと呼ばれる方法です。
カセットコンロやガスボンベがあると良かったという意見も多く見られました。
ライフラインが止まってしまっても、調理が必要な食材を活用できますし、冬季であれば温かい食事や暖をとることができます。
<ラジオ>
ラジオなどの情報収集ができるものも必要です。
スマートフォンのモバイルバッテリーも普段から用意しておくといいでしょう。
スマートフォンの充電が切れてしまった場合、ラジオが情報を得るための最終手段になります。
情報が入ることで適切な避難ができたり、気持ちの安定にも繋がります。
<常備薬や防寒具>
常備薬や防寒具は自宅避難時でも必要です。
自宅であれば毛布や衣服は置いてあると思いますが、電気を使用する暖房設備は使えなくなる可能性が高いです。
灯油ストーブと灯油のストックがあると電気の影響を受けないため安心です。
ぜひランキングを参考にして頂きたいですが、全てを一度に揃えるのは大変ですよね。
私も少しづつ備蓄を増やしてはいますが、普段使いできるものから意識すると始めやすいと思います。
まとめ
・衣類は圧縮袋に入れて、最低限下着だけでも用意すると良い
・冬は防寒を意識した服装にしましょう
・災害時に本当に必要なものは水と食料
防災リュックに入れる衣類について詳しく解説しました。
水と食料品を優先してリュックに入れたくはなりますが、防寒はとても大事なので最低限の衣類は用意しておきましょう。
ぜひ参考にして防災リュックと備蓄の内容を検討してくださいね。
防災リュックに入れるショーツを探しているあなた、衛生的な使い捨てショーツがおすすめです。
個包装されているので、保管するときも清潔に保てますよ。
「使い捨てと思えないほどしっかりしている」と口コミでも高評価です!